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広告代理店の50代で解雇、転職先は厳しい道のり

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オリーヴ
こんにちは、オリーヴです。50代でアパレルの広告担当で解雇になった方です
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築地局長
解雇を50代で受ける厳しさがじわじわ伝わってきます

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広告代理店で50代で解雇に

今のように感染症が猛威を振るい、経済がガタガタになってしまうと広告業界は大きな打撃を受けます。一番先にカットされるのが広告費と接待費ですから、広告代理店は少しでも経費を削減するために解雇されでも会社を維持しようとします。

私がまさか50代でそのような経験を強いられるとは思っていませんでした。私がいた会社は、有名なアパレル業界の広告宣伝担当でした。海外ブランドを国内で売る権利を得ていて、業界では有名な会社です。

私はその広告宣伝でしたので、付き合いも何十年もしていた仕事です。それが、アパレル業界の活動自粛で業績がガタ落ちに。そして昨年に倒産ということに。

それに伴い連鎖的に会社も売上が立たなくなっていきました。結果、50代から解雇。通告を受けることになりました。この時期に広告代理店を解雇されても同じ広告業の再就職など簡単に見つかる訳もありません。やはり、40代、50代となると厳しい環境に追い込まれます。

今までやってきた馴れた仕事ならば違った環境でも多少頑張れるのですが、全く違う業界の仕事をするとなればストレスもたまり、辛いことも多くなります。でも、生活のために再就職先を探さない訳にもいかず、私もハローワークへ通いました。

始めて通ったハローワーク、まったく面談に進めない。

リストラは、会社の都合による退職ですから、解雇と言う形になるため、ハローワークへ行くと直ぐに雇用保険が支給されます。勿論、支給期間中は就職活動をしなければならず、活動期状況をきちんと報告しなければなりません。

ハローワークのパソコンを使って希望の業種から就職したい企業の資料をプリントし、ハローワークの職員との面談の上、履歴書を送付したり、面接に行ったりしました。

ただ、若い人ならばすぐに就職先が見つかりますが、40代、50代となるとそう簡単ではありません。最近は男所差別や就職機会を制限することの無いように、企業の募集内容の中に性別の欄や年齢制限の欄が無くなり、企業が本当に求めている人材が分かりにくくなっています。

実際、履歴書を送っても事実上無駄なケースになるのです。それは求めている人材が全く違うからです。しかし採用側は年齢や性別を事細かくかけないということです。

結果、担当者との面談の上書類を送るのですが、まったく通らない。これは制度の弊害と言えそうです。

雇用保険支給には就職活動の実績が必要

時間を掛けて履歴書を送っても返事はどこも同じで、ネットの就職情報サービスに問い合わせた方が紙に書いて郵送する手間がなく、結果が早いようにも感じました。

ただし、ハローワークには就職活動をしている事実を知らせなくてはならないため、雇用保険を貰うためには活動しているようなものでした。

私は広告営業の仕事をしていたので、営業の仕事を探していましたが、正社員の仕事は簡単に見つからず、売り上げに対する歩合制のような条件が多く、全く違う職種の仕事も色々検索してみました。

そして、何事も経験だと思い、知り合いが経営している飲食店の「雇われ店長」の仕事をしてみることにしました。

広告代理店から未経験の接客業へ

私以外の店員は全て学生アルバイトで、授業の空き時間に仕事をするものばかりです。料理のことは全く分からないので、ベテランのアルバイト店員に任せ、私の仕事はアルバイトのシフト作りと売り上げの計算、食材の注文やユニホームの手配などの雑用ばかりでした。

そのほかにも新メニューの打ち合わせやポスター用の画像の撮影、チラシやPOP作りに追われる毎日で次第に疲れてしまいました。結局、雇用保険の支給が切れるのに合わせてお店を辞めました。

派遣でギャンブルのライターへ

その後は派遣会社に登録し、家から比較的近く私にもできそうな仕事を探してしのいでいました。ただし、派遣とは言っても引っ越しなどの荷物運びや配送の仕事、食品加工などの関係しかなく、広告に携わっていた私の経験が生かされそうな仕事はありません。

そんな中、景気のいい頃に夢中になったボートレース(競艇)を解説するライターの仕事をネットで見つけました。

比較的地味だと思っていた競艇はネット投票が主流になると段々に売り上げを伸ばし、最近のように自粛活動でもレース場に観客を入れないでレースが行われる状況になっても盛り上がりを見せています。

最初は初めてボートレースを始める人への解説から始め、舟券の買い方、全国に24カ所ある競艇場の特徴や狙い方、周辺の観光などの記事をたくさん書かせていただき、気が付くと何冊も本が出来そうなくらいの量を書いていました。

お陰で、関東を始め各地の競艇場を回り、以前より数段競艇に詳しくなりましたし、知識が豊富になると予想もできるようになってきたのです。

人々が家から出ない巣ごもりの時代でもパソコンやスマホで簡単に参加できるギャンブルはますます盛んで、時代に合ったレジャーの一つにもなりました。今でも他の会社からオファーがあると競艇周辺の記事や予想の記事を書かせてもらっています。

 

広告代理店から未経験の転職にはライターが向いてる

今までは企画書くらいしか書いたことがない私の人生でしたが、書くことに馴れてくると段々に楽しくなり、パソコンを使った原稿書きが板についてきました。

やはり広告代理店にいると色々な職業の仕事もやっているし、取材や撮影、そして企画の意図をきちんと理解することができます。

もっと早くライターの仕事を見つけていればよかったと思う程です。私は代理店当時コピーラーターの経験はありませんでしたが、打ち合わせやクライアントの話を聞きながらメモを取り、制作担当者に正確な情報を伝えるコミュニケーションの経験が仕事に結びついたのかもしれません。

 

解雇されたら、その後の人生設計を立て直す

その後はパートで仕事をしながら色々なライターの仕事を続けていますが、年金をもらえれば、生活にはさほど困らなくなるでしょう。やはり、会社を辞めるタイミングを間違えると苦しい生活を強いられることを身をもって知りました。

例えば50歳で会社を辞めれば65歳の年金支給まで15年もあります。55歳でも10年間は退職金だけでは生きていけません。その間を上手く生き抜くことで大切です。まあ解雇にあったのは、誤算でした。

 

広告代理店を退社して独立する人たち

私と同時期に会社を辞めて上手くいっている人を紹介すると、広告業務で身に着けた経験を活かして、市場調査などをする業界アナリストに転身した人がいました。

会社から依頼を受けたり、資料を欲しそうな会社に提案をして資料を作る仕事です。一人で始めたのですが、今では社員を雇えるまで会社の規模が大きくなり、市場調査会社の重鎮になっている人も先輩にいます。

他の友人に、高校時代からの友人は競馬新聞の記者を辞めて、当時はあまり普及していなかった競馬場の大型映像システムの市場調査やメーカーの取材を続け、それまで誰も調べたことの無かった分野の草分けとなりました。

私は、フリーの取材記者ながら、コラムや依頼記事をかなり書いています。年代が私と皆同じくらいなれば楽になるはずです。それまでは、頑張るつもりです。

子供は独立し生活は夫婦二人なので、妻のパート代と私の原稿料で稼ぎ、年金がもらえるまで頑張るつもりです。

未経験の仕事をする覚悟が必要。

50代で解雇され転職した場合は、未経験の仕事をする可能性も高くなります。しかたがないことですが、今までのスキルが生かせないとなれば、他の業種でもやってみるぐらいの覚悟が必要です。

年下の人から指示をされて、仕事をする辛さがあります。そんな時は目先ではなく将来を見据えて、いつか独立するための修行と考えてもいいかもしれません。

50代で転職できたら奇跡

もう崖っぷち状態でした、50代の解雇からの転職は。確率的には数パーセントでしょう。100件中、3件あげば御の字でしょう。

そのぐらい、50代の転職は厳しいものがあります。本当に何年も仕事が見つからない人もいますから。そういう中では、ライターで仕事ができたことはラッキーでした。雨が降っても、部屋の中で仕事ができます。

夏なんて最悪でしょうね。外でガードマンや警備員などは体力的に厳しくてやはりやりたくありませんよね。

50代からプラスのスキル習得することをおすすめしたい

このように自分の経験や特技、に新しいスキルをつければ最強です。誰にもできないことに着目して始めれば、その分野の草分けとして独立することも可能です。

今までやってきた仕事から少し目を左右にずらして見つめてみると自分だけしかできない世界が見つかるかもしれません。

自分しか知らないことならば、市場は小さくとも確実に仕事は発生します。そんな知識を取材や体験を通して蓄え、自分にしかできない武器を持つことこそ生きていく数少ない道ではないでしょうか。

広告の仕事は人と人とのコミュニケーションです。そして、情報を伝える仕事でもあります。私が今やっている仕事も人に有益な情報を伝える仕事の一つだと思っています。解雇されても困らない様に事前に備えることが大事なんだと思います。

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築地局長
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