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OOH広告のサーキュレーション
OOH広告の屋外に建てた掲示板と言うのが語源で、米国の有名な音楽雑誌と同じ名前ですが、ここではサイズの統一された屋外広告ボードとして話します。
OOH広告のスタンダードサイズは「30シート」
OOH広告のビルボードのスタンダードサイズは「30シート」と呼ばれる縦9フィート7インチ、横21フィート7インチのポスターボードで、糊付けされて分割したシートを作業員が貼っていきます。後はもっと小型の「8シート」、大型でアーティストと呼ばれる職人が手描きしたり、造形物の着いた特別なボードを「ペインテッドブリティン」と言い、サイズは縦14フィート、横48フィートもあります。
OOH広告の名所はニューヨークとロサンゼルス
OOH広告の30シートは貼ってある上に重ねて貼っていきますが、ブリティンボードは一つしかないので、同じボードを移動させ、多くの人に訴求するよう1年以上かけて巡回させます。
広告の媒体料はニューヨークのタイムズスクエアが一番高い場所で、ビルボードは数少ないですがビルの壁面に多くの広告が掲出されています。電飾やネオンなどを使ったものはスペクタキュラーと呼ばれ、広告料は製作費込みで、月に1万5千ドルから5万ドルにもなると言います。
次に高いのがロサンゼルスのサンセットストリップと呼ばれる広告博物館とも呼ばれる地区で、月に1万から3万ドルになると言います。
OO広告のアメリカのサーキュレーション指標は通行台数
OOH広告のアメリカには屋外広告専門の広告会社が存在し、サーキュレーションはボードの前を通過した車の台数(人数)とその地域の人口から割り出した「そのボードが1日に到達可能なエリア内人口の割合」を25・50・75・100SHOWING言う単位であらわし、それがGPSと同様の意味で使われています。
この数字を基にどのロケーションにボードを何基使用するかと言ったセールスに使われています。
OOH広告日本は交通広告とビルの広告塔
OOH広告日本は車社会でなく電車で通勤する人がほとんどなので、この図式と同じように図ることはできません。交通広告と駅から街に出てきた人がビルの屋上に設置されている屋外広告に接触する割合を測らなければなりません。
日本の場合はビルボードではなくビルの屋上の広告と交通広告のミックスがアメリカでいうSHOWINGに当たる数字になるのかもしれません。
OOH広告はアメリカでは交通広告はごく僅か
OOH広告アメリカでは人が動くのはニューヨークのような大都市だけで、サブウエイや中距離電車にも交通広告の数は少なく、電車に乗っても中吊り広告はなく、窓上の広告だけです。
街に出るとビルの壁面の広告が目立ちますが、NYでは歩道のバスシェルター(屋根付きのバス停に着いたポスター広告)とテレフォンキオスク、路上にある雑誌販売店に着いた広告だけですから日本とは状況とはかなり違います。
そして、路上には自動販売機は一つもありませんし、信号で人は立ち止まらず、赤でも車が来なければ渡ってしまうのがアメリカで、足早に歩いていきます。ゆっくりと広告を眺めている人ないのが現実です。
OOH広告は日本では高速道路沿いは掲出禁止
この違いをしっかりと頭に入れて日米の比較をして見ましょう。ただし、日米の大きな違いがハイウェイのビルボードです。
日本では高速道路は道路から50メートルの範囲は禁止区域になっているので、広告は掲出できません。首都高速沿いのビルの屋上は別として屋外広告の業者にとって非常に不利な場所が高速道路なのです。
OOH広告は日本では交通広告がハイウェイの代わり
そこで、日本では駅のホームや電車の窓から見ることのできる場所に大型の看板やボードを立てるという手法が有効になってきます。
毎日の通勤や通学で日々広告に触れることで記憶と言う刷り込み効果が生れるのです。更に新幹線の車窓から見える場所に数多くの大型看板を立てることで確実に記憶に残る手法を用いた企業があります。新幹線に乗っていてキンチョウやアース、727化粧品の看板を見た人も多いと思います。
扱っているのは野立て看板では日本でも有数の数を誇る愛知県の長田広告です。
OOH広告は重要な屋外広告のセールスシート
OOH広告は屋外広告を専門に扱っている会社は自社のボードのロケーションを写真付きのセールスシートにして詳細にデータを紹介しています。この手法はアメリカで長年にわたって行われてきたもので、イラーメディア社が最初に開発したものです。
そして、これが屋外媒体のセールスに大きく役立ってきました。このデータをより正確にしようと更に詳しいデータを加えて開発したのがGPSデータを使って屋外広告に接触した人数を出した「OOH-アトラス」と言うサービスです。
このデータは電通の100%子会社の「OOHメディアソリューション」と大阪の屋外広告の代理店「ケシオン」が開発しました。
OOH広告はスマホのGPSデータを活用
これまで、より具体的サーキュレーション方法がなかった屋外広告をマスメディアやインターネット広告と同じように比較できるものにするために開発されたものです。
接触人数は勿論、属性まで分かるようにしたもので、スマホのアプリから収集したGPSデータを利用します。当初は全国の代表的な繁華街の100地点をめどに測定を始め、有料会員向けに
接触者数から属性(年代、性別、居住地、勤務先)データを販売していく予定としています。更に広告を掲載していた期間の接触者数も分かるようにしたいと言います。
当初は調査地点が繁華街の100メートル四方に設定していますが、今後は延べ人数だけでなく、視認回数やリアルタイムの情報提供や一定期間のデータ抽出も出来るようにしたいとしています。
スマホのGPSデータは全国で取得可能なことから遠隔地であっても屋外広告の接触者数が簡単に検出できるため、このシステムが普及すれば日本のどこでの情報でも取得できる時代が来るでしょう。
OOH広告の大型ビジョンサーキュレーションが初
今から10年以上前のことになりますが、屋外広告のサーキュレーションとして先駆けとして、実験的に実施されたのは渋谷のハチ公前広場から交差点越しに見える大型ビジョンの一つにカメラを設置してどのくらいの人がビジョンを見ているのか調べたことがありました。
ヴァーチャルリアリティ(VR)が開発されたことで、ビジョンの方向から見ている人に向けてカメラを設置する取り組みが始まったころの話です。
この取り組みは「宣伝会議」でも取り上げたので、見た方も多いかと思います。
思った以上に接触度が高く、交差点を渡った人にインタビュアーが「ビジョンを見ましたか?」「どんな広告だったか覚えていますか?」と質門されて、予想以上に正確に答えた人が多かったことから到達度もかなり高かったと記憶しています。
OOH広告は接触度よりも到達度が重要
広告は接触するだけでなく、どのくらいの人が認識して、それを記憶しているか大きな課題です。
以前、テレビの視聴率調査はテレビがついていれば、ネコしか見ていなくても数字に反映されてしまうと言われていましたが、その後改善されて家族構成から誰がテレビ見ているのかまで詳細なデータが出るようになりました。
屋外広告も通行者の人数しか分からなかったものがGPSデータを利用するまでに進化してきました。
若い世代を中心にテレビを視聴する時間がどんどん減ってきています。それに対してインターネットを見る時間が増え、移動時間の屋外広告への接触度がデジタルサイネージの普及と共に重要になってきました。
画面が変化することで歩行者は知らず知らずのうちに大型ビジョンやデジタルサイネージに目を向ける頻度が高くなってきたのは間違いありません。
日本はアメリカと違って車でなく、歩行者の接触度が重要です。屋外広告のサーキュレーションシステムが確立されれば、信頼される広告として重要度が更に増していくのではないでしょうか。
かつて、現地のアメリカで聞いた時に、担当者言ったのが「屋外広告はいつでもそこにある広告です」という言葉でした。屋外広告の究極はこの言葉が言い表していると思います。
適切なエージェントへ登録すること
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